心にくっきりと残っているベッドがあります。

今でも時々思い出します。2007年の事でした。初めて体にメスを入れました。胆嚢を摘出しました。胆嚢結石の摘出手術です。全身麻酔から目を覚ました時、個室の壁が見えました。ある程度痛みが取れるまでは点滴でした。ベッドのありがたみを感じたのはこの頃です。

ボタン一つで体を半分動かせる電動のベッドでした。おかゆが食べられるようになった頃からこのベッドは大活躍しました。オレンジ色のボタンを押せば静かに上半身を起こすことができるのですから、傷の痛みをあまり感じることなく「食事」ができたのです。それほど複雑ではないベッドでしたが私は喜びを感じました。誰かが私と同じような状況を思い、考案したのですからありがたいことに思えました。病院も様々な吟味をしたことでしょう。硬すぎず、柔らかすぎないマット部分も快適でした。遠い将来このようなベッドが使えるなら、便利だろうと思ったりもするのです。きっと手術だったのでこのようなベッドに「寝かされた」のでしょう。普通は平たいのですから「特別な」ベッドと言えます。このベッドに敷かれた清潔なシートと、病院独特の匂いは私の心にくっきりと残っているのです。

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